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子どもの運動能力をアップさせるための基礎トレーニング

子どもにはスポーツ万能に育ってほしいというのが親心。一般社団法人コーチングバリュー協会理事の東根明人さんによると、「子どもの運動能力の基礎がつくられるのが、だいたい3歳~8歳で、12歳ごろまでが運動能力の成長期。この間にどのように身体を動かしたかによって、運動能力の基礎スキルが形成される」のだと言います。では、この時期にどのような運動をすると、子どもの運動能力が伸びる結果につながるのでしょうか。

運動能力に欠かせない5つの力とは?

東根さんによると、運動に必要な能力は、「バランス力」「リズム能力」「操作能力」「認知能力」「反応能力」の5つに分類することができるのだそう。そして、これらの能力がバランスよく備わると運動が得意になっていくと言います。

運動能力に欠かせない力

  • バランス力
    転びそうなときに姿勢を保つなどの身体のバランスを取る能力
  • リズム能力
    自分のイメージした通りに身体を動かし、動きのタイミングを掴む能力
  • 操作能力
    思ったとおりに身体を動かす能力。道具を使うのに欠かせない能力でもある
  • 認知能力
    状況を把握し、判断する能力
  • 反応能力
    刺激に対して体を反応させる能力




まずは子どもの現在の能力を知ろう

では、この5つの能力は、どのように引き出してあげればよいのでしょうか?

「大人同様に、子どもにも得意不得意はあります。まずは、その個性を把握することから始めることが大切。以下のセルフチェックで、子どもの能力を測ってみましょう」(東根さん)

以下は5つの能力が複合的に含まれている課題です。子どもの現在の状態を知るためのものであり、「できている」「できていない」という指標は不要。現在の子どもの能力値としてありのままを記録しておきましょう。
子どもは運動能力が未発達のため、練習していない状態では「できない」のが普通です。後述する運動を行うと得意な動きはどんどん上達し、苦手な動きもできるようになっていきます。

子どもの現在の運動能力

運動能力把握セルフチェック

(1)サイドジャンプ(10秒/2本)
10秒間で「1本の線を足をそろえて何回ジャンプで飛び越えられるか」。バランス力、リズム能力、操作能力をチェックします。
※これらの能力が備わると、リズミカルにすばやくジャンプできるようになります

(2)ゴロゴロ移動(3m/2本)
3mの距離を「横になった状態からゴロゴロ転がり、何秒で移動できるか」。バランス力、操作能力、認知能力をチェックします。
※これらの能力が備わると、スタートからゴールまでまっすぐ転がることができるようになります

(3)クラップキャッチ(5回)
「体の前でボールをバウンドさせ、手を叩いてからキャッチする。5回中、何回キャッチできるか」。リズム力、操作能力、認知能力、反応能力をチェックします。
※これらの能力が備わると、バウンドにあわせてテンポよく拍手とキャッチが繰り返せるようになります

(4)クマ走り(3m)
3mの距離を「尻を高く上げてはう“高這い”の状態でダッシュし、何秒で移動できるか」。バランス力、リズム能力、操作能力、認知能力をチェック。
※これらの能力が備わると、潰れることなくゴールに向かってまっすぐダッシュできるようになります

(5)ことばの課題(食べ物・生き物・体の名前) (1分間)
「3つの課題から、1つを選択し、お題の答えを1分間でいくつ回答できるか」。同じ答えはノーカウントで、ヒントはなし。認知能力をチェック。
※これらの能力が備わると、さまざまな動きができるようになります




遊びで子どもの能力をぐんぐん伸ばそう

小学校低学年までの子どもの運動能力は、『遊び』で伸ばしてあげるのが一番」と東根さんは言います。

ポイントは、普段の子どもの遊びを工夫すること。次のような方法で、少しだけ遊びの強度をアップするだけで、子どもの能力は飛躍的に伸びていくのだそう。

5つの能力を伸ばすための遊び

(1)まねっこかけっこ(バランス力・リズム能力・操作能力・認知能力・反応能力)
コースを決めず、先頭の子が好きなように走り、後続の子は、先頭の子のまねをしながら走っていく。
※完全にまねができなくてもOK

【動画で動きのイメージを確認する】

走ることはすべての運動の基本。最初は人とぶつかってしまったり、まねができなかったりしますが、子どもはその課題をクリアするために考え、次第にできるようになっていきます。

(2)あっちこっちどっち?(バランス力・操作能力・認知能力・反応能力)
言葉を聞いて走る方向を判断する遊びです。中央に線を引き、右側は「マグロ」などの「海の生き物」、左側を「タヌキ」などの「陸の生き物」のエリアと設定します。スタートは中央の線で、出題者から生き物の名前を言われたら、各エリアの端っこまでダッシュ。

【動画で動きのイメージを確認する】

2人以上いるときは、それぞれ所属グループを決めて、エリアの端っこまで逃げ切れるかというゲームにすると楽しさがアップします。ときどきイジワルな問題を出すと、言葉をしっかり聞くという訓練にもなります。答えが間違っていても問題はないので、正しい答えを教えるときに間違いをあげつらわないようにしましょう。

(3)お手玉キャッチ(バランス力・操作能力・リズム能力・認知能力)
お手玉を上に投げ、落ちてくるまでに何回手を叩けるかというゲーム。お手玉がないときは、手のひらサイズの跳ねないもので代用しましょう。

【動画で動きのイメージを確認する】

ボールを投げ、手を叩きながらボールの位置を確認し、ボールを受けるという難易度の高い動作が組み合わさっています。ボールを真上に高く投げることは難しいので、最初はできなくて当たり前。少しでも成功しそうだったら「おしい!」と声をかけ、応援してあげましょう。

(4)いろいろ鬼ごっこ(操作能力・認知能力・反応能力・バランス能力)
「クマ」「もぐら」など、移動するときの形態を指定した鬼ごっこ。鬼は指定されている形態で逃げている子は捕まえられません。さまざまな状況把握が必要なゲームです。

【動画で動きのイメージを確認する】

ぼんやりしているとすぐに鬼に捕まってしまうので、子どもは全力で逃げ惑います。ひたすら逃げ続ける子がいたり、鬼と駆け引きをする子がいたりと子どもの個性や知性が現れる遊びです。

子どもは日々成長していきます。「できないこと」にこだわって失敗経験ばかりを積ませてしまうよりも、「できること」をたくさん経験させ、自信を持たせてあげることが大切です。「できること」に自信が持てるようになると、より難しい課題を解決するために「できそうなこと」や「できないこと」にもチャレンジするようになっていくので、自ずと「できないこと」もできるようになっていきます。

「できること」や「できそうなこと」を楽しく繰り返していくことが、運動能力アップにつながります。小学校低学年までは、遊びの延長で楽しく運動能力の基礎をつくっていきましょう。

 

東根明人(あずまね・あきと)
JOCの在外研修により、ライプチヒ大学に留学しコーディネーショントレーニングを学び、以後日本での普及に取り組む。日本体育協会ジュニアスポーツ指導員カリキュラム策定委員を務めた。著書に『子どもの運動神経はじゃんけんゲームでみるみる育つ』(青春出版社)などがある。
http://www.active.or.jp
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