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幼児の食事時間ってどのくらい?子どもの「ダラダラ食い」を整えるコツ

長い時間をかけて食べる幼児の「ダラダラ食い」。それを目にしてしまうと、親はイライラしたり、「料理がおいしくない?」と不安になったりしがちですよね。そんな悩みを解消するべく、子どもがダラダラ食いをする理由や改善方法について、管理栄養士の豊永彩子さんにお話を伺いました。

「ダラダラ食い」のデメリットは?

食事をしている子ども

幼児の食事時間の目安は15〜30分程度。その子のペースやメニューによっても異なりますが、30分以上かかったり、いつもは15分で食べるのが30分たっても食べ終わらなかったりする場合は、「ダラダラ食い」と判断してよいそう。

さらに、「1〜2歳によく見られる“遊び食べ”は発達を促す効果が期待できるので見守ってもよいのですが、3歳頃からのダラダラ食いは少し注意して観察する必要がある」と豊永さん。

「ダラダラしてしまうと、結局食べきれないことが続いてしまい、栄養不足になりがちという心配があります。さらに噛む回数が少ないと、唾液分泌や胃腸の働きが弱まったり、脳に刺激が行かず集中力が弱くなったりすることも心配要素に挙がるんです。また、食べることに関心がない場合は、嗜好の偏りから将来の食生活も乱れやすく、病気のリスクも高まるかもしれません」(豊永さん)

幼児が「ダラダラ食い」をする理由

では、なぜ幼児期はダラダラ食いをしてしまうのでしょうか?

「ダラダラ食いにはいくつかの原因が考えられます。原因を考えずに『ちゃんと食べなさい』と叱っても、食べられるようにはならないのです。まずは原因を見極めましょう。代表的な原因には次の5つがあります」(豊永さん)

【原因1】お腹が空いていない

大人と同様、食事や間食から時間が経っていない場合は、そもそもお腹が空いていない状態なので、食欲がわかず、目の前のご飯を食べることに時間がかかってしまいます。また、食事時間以外も、運動量が少ないことによってお腹が空いていないケースも考えられます。

【原因2】気分のムラ

幼児期には「食べたい気分じゃないから食べない」ということがよくあります。ようやく食べ始めても、気分が乗らなければ、ダラダラしてしまうのです。昨日は食べてくれたものを今日は食べてくれない、ということもあるでしょう。

【原因3】食事に集中できない

テレビがついていたり、おもちゃが視界に入ったりと言った具合に、食事以外のことに気を取られてしまうことも食事の時間を遅延させてしまう原因になり得ます。また、使いにくいカトラリーや、テーブルやイスの高さが合っていないことも集中できない要因に挙げられます。

【原因4】食事が楽しくない

食卓の雰囲気は、子どもの感情にリンクするものです。ひとりで食べていたり、一緒に食べている親が不機嫌だったりすると、子どもはネガティブな気分になって食が進まないのです。何を食べるか、ということも大事ですが誰とどんな風に食卓を囲むか、も大切です。

【原因5】体調が整っていない

便秘でお腹が張っていたり、胃が圧迫されていたり体調が不調だと、食欲が出ないので食事に時間がかかって当然。貧血によって食欲が出ない子もいます。




ダラダラ食いはちょっとしたことで改善される

食事を楽しむ親子

ダラダラ食いの原因は複数が重なっていたり、日によって変わったりすることもあるので厄介です。具体的にどのようなことをすれば、ダラダラ食いが改善されるのでしょうか?

「子どもの様子をよく観察して、原因を取り除いていきましょう。次のようなちょっとした改善でスムーズに食べられるようになることも多いはずです。その方法はさまざまですが、例えば次のようなチャレンジはいかがでしょうか?」(豊永さん)

【改善策1】お腹が空く生活リズムに整える

食事の時間にちゃんとお腹が空くように、生活リズムを整えましょう。そのためには、食事の約2時間前に、満腹にならないように量と内容をチェックしてみましょう。特に、血糖値が上がりやすい=満腹感を感じやすい、甘いジュースやお菓子は量に注意しましょう。
※ 体型体格などによって「どの量で満腹になりやすいか」は異なるため「1割へらしてみる」などからスタートしましょう 

【改善策2】気分を盛り上げる

子どもが、食べ始めるときに「わぁー!」とテンションが上がる工夫をしてみましょう。ママの負担にならない範囲で、かわいいお弁当箱やお皿に盛り付けたり、好きなキャラクターのピックを刺したり、カトラリーやエプロンをいくつか用意して「どれにする?」と選ばせてあげるのもよいでしょう。非日常感を演出するために、ベランダや庭に出て、ピクニック気分で食べるのも盛り上がります。

【改善策3】食事に集中できる環境を整える

テレビを消す、おもちゃが視界に入らないようにするなど、気が散らないようにしましょう。また、正しい姿勢で食べられるように、テーブルやイスの高さもチェックすることも大切です。 

【改善策4】親が一緒に楽しく食べる

食事を親子の楽しいコミュニケーションタイムにしましょう。ダラダラしていても、よいところを見つけてほめてみましょう。「完食したらほめる」のではなく、「おっ、じゃがいもをひと口食べました!」など、実況中継のようにほめると食べる意欲が増します。「これを食べ終わったら何して遊ぼうか?」など、自然に促すのもよい方法です。

【改善策5】体調を整える

食欲がないようなら、「どうしたの?」と聞いてみましょう。体調が悪いなら無理は禁物です。逆に体力があり余ってストレスを溜めているようなら、体を動かして遊ぶ時間を増やしてみて。食事量が少なく、栄養の偏りや、疲れやすいなどの貧血が心配な場合は、鉄分添加のミルク(3歳頃までならばフォローアップミルク)、赤身肉、レバーペースト、プルーンなどを食事に取り入れましょう。




子どものダラダラ食いには、焦らない・怒らない

楽しく食事する子ども

子どもがダラダラ食べているときも、「親は焦らない・怒らない」姿勢でいることが大切だと豊永さんは言います。

「食事は毎日のこと…だからこそ課題が増えるとママも疲れてしまいますよね。ママ自身にも余裕がなくなると、つい焦りから感情的になってしまいますが、それにより子どもはますます食事が苦手になり萎縮してしまうことも。『これだけは食べてくれたらママ嬉しいな』『ママ頑張って作ったけど食べてくれないと寂しいな』などママ自身の気持ちを正直に伝えてみてください。『全部食べたら公園に行こうね』とポジティブに応援してあげるのも良いでしょう」(豊永さん)

どうしても食べきれないときには、お腹がいっぱいだったり、体調が悪かったり、やむを得ない理由が思い当たるなら30~40分など時間を決めて切り上げてOK。もしも気分的に食べたくないだけなら、食べきる習慣をつけましょう。

「子どもに『粘ったら食べなくて済む』と思わせないことが大切です。時間がある日なら、『今日は全部食べるまで待つよ』、時間がない日なら『食べられなかった分は、次のごはんで食べようね』など、対応に緩急つけてもいいので、他のお子さんと比較するのではなく、お子さん自身の日々の変化を見守ってあげましょう」(豊永さん)

豊永彩子(とよなが・あやこ)
フリーランス /管理栄養士・米国NIT認定栄養コンサルタント。女性が自分と大切な人を守れるスキルを学ぶためのオンラインサロンを立ち上げ、「You can be more  HAPPY 」をコンセプトに健康・美容・身体のメカニズム・セルフケアスキルに必要な情報を発信している。その他、各メディアで連載やコラム執筆なども多数手がけ、健やかな美と健康の情報を発信している。
https://sungrant.jp/
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